くすりを長く飲み続けるときは
医療保険のしくみが変わって、病院・診療所がおくすりを処方できる日数が長くなりました。慢性の病気で長く治療しなければならない患者さんは、「とても便利になった」とよくおっしゃいます。
しかし、処方できる期間が長くなるということは、たくさんのおくすりが一度に患者さんの手元に来てしまうということです。
そして、そのたくさんのおくすりの管理を患者さんご自身がしなくてはならなくなります。
長くおくすりとおつきあいしなければならない患者さんのために、おくすりと上手につきあう方法をお教えします
保管場所にご注意
おくすりには温度が高い場所や日の当たる場所、湿度の高い場所をとても苦手にしているものがあります。
薬局や病院で、1回ずつにわけてもらったおくすり。袋を出しっぱなしにしていませんか?その中に光に弱い薬や湿気に弱いおくすりが混じっているかもしれません。
小さなお子さんのいる家庭では、お子さんの手の届く場所におくすりを置いておくのはとても危険です。
コツ おくすりを受け取るときに必ず保管方法を確かめましょう!
光に弱いおくすりは缶などに入れ、光をさえぎって保管しましょう。
湿度に弱いおくすりにはチャック袋が利用できます。乾燥剤を入れて保管しましょう。
冷蔵庫にしまわなければならないおくすりもあります。 ←気をつけよう!
おくすりがたくさんになるとかさばる場合もあります。保管場所がない、もって帰るのがたいへんという患者さんもいらっしゃるはずです。
飲んでいるうちに何種類かあるおくすりの数があわなくなってしまって困っている患者さんもいらっしゃるかもしれません。
きちんとした冷暗所保管が必要なおくすりでは、自宅の冷蔵庫で食べ物と一緒にいれておくのは不安な場合もあるでしょう。
コツ ご近所だからできる薬局のサービスがあります!
薬局では、患者さんにおくすりを少しずつお渡しできるサービスがあります。薬局を自分のおくすりの保管庫にして、薬剤師に管理してもらえば安心です。
ご近所なのですから、ときどきは薬剤師の顔を見に来てください。あまり長い間お会いできないと薬剤師も淋しいです。
飲み合わせに注意
カゼをひいたり、お腹が痛くなったり、慢性の病気とは別の症状で病院からおくすりが出たり、薬局でおくすりを買うことがあります。
注意しなければならないのは、いつものおくすりとの飲み合わせです。
コツ そんなときは薬剤師に相談しましょう!
病院・診療所は違っても、おくすりはいつもの「かかりつけ薬局」で受け取りましょう。
おくすりを買うときは必ず薬剤師に「いつも飲んでいるおくすり」を伝えて飲み合わせを調べてもらいましょう。
薬局の相談サービスをどんどん利用しましょう。
おくすりのことでなにか疑問や不安を感じたら「かかりつけ薬局」に相談してください。。
(あらかじめ薬局と約束をしておくと、薬局からお知らせが来たり、相談にのってもらえるサービス(有料)もあります。お近くの薬局にお問い合わせください)