くすりは2つの顔を持つ
2つの名前
おくすりのシートのウラやパッケージに書いてある名前は商品名と言います。おくすりはもうひとつ「成分名」という名前を持っています。 「成分名」が同じなら「商品名」が違っても同じおくすりです。たとえ外国のおくすりでも「成分名」が分かれば日本のどのおくすりと同じか分かります。薬局でおくすりを受け取る時にもうひとつの名前を教えてもらいましょう。
作用と副作用
痛み止めのおくすりを飲んで痛みが止まるのは「作用」、胃が荒れるのは「副作用」というのはよく知られています。でも、痛み止めの「副作用」は痛みを止めようとして身体に働く「作用」と同じ働きから生まれてきてしまうのは案外知られていませんね。 おくすりの「副作用」はおくすりに期待される「作用」とウラとオモテの関係にあることが多いのです。 薬剤師は患者さんになるべく「副作用」がでないように、おくすりを飲むときの注意をお知らせしています。おくすりの作用、副作用と上手にお付き合いしていきましょう。
「みんなのくすり」と「あなただけのくすり」
薬局やドラッグストアで買うことの出来る大衆薬と医師に処方してもらうおくすりは時として「成分」が同じことがあります。
たとえばH2ブロッカーというおくすりは大衆薬では胃酸過多のおくすりとして使われる「みんなのくすり」、病院ではあなたの病状に合わせて量や服用時間を調節して胃潰瘍や十二指腸潰瘍を直してくれる「あなただけのおくすり」です。
あなただけのおくすりは、他の人が飲んでもあなたほどの効果が出ないばかりか、病気とあわないこともあるので、他人にすすめてはいけません。
みんなが使えるおくすりと医師が選んでくれた「あなただけのおくすり」とは大事に使いわけましょう。