医薬品の効能又は効果・有効性について
Q: 歯痛薬の効果は何分位経ってから出てくるのか。
A: 30分から1時間位です。
Q: かぜ薬は1000円以下のものも、2000円以上のものもあるが、値段の高いほうが効くのか。
A: かぜ薬は症状によって処方が違うので、値段と効き目はあまり関係ありません。
Q: 便秘薬を長期間飲んでいるのだが、だんだん効果がなくなってきた。
A: 便秘薬は長期間服用していると効き目が弱くなることがあります。食事療法や運動するよう気をつけてください。
Q: 1回か2回の服用ですぐ治るかぜ薬はありませんか。
A: ありません。かぜ薬を服用するだけでなく、睡眠及び休養をとり、栄養もしっかりとれば早く治ります。
Q: 1回で治るかぜ薬が欲しい。
A: その様な薬は有りません。薬は病気を治す手助けをするだけなので、栄養をとり、休養して体力を回復すれば早く治ります。
Q: 1日3回と書かれた薬は、3回飲まなければ効かないのか。
A: きめられたとおりに、3回飲んで下さい。
Q: かぜ薬を1か月飲んでいますが、なかなか治りません。
A: 一般用のかぜ薬は、ひきはじめのかぜに有効です。こじらせたときには医者の診療を受けましょう。
Q: かぜ薬を何日も飲んでいるのに治らない。
A: かぜ薬は、症状を和らげるためのものです。かぜを治すには、栄養をとり、安静にすることが大切です。
Q: バイアグラ(r)を服用しています。前回、食後に飲んだら効果がなかったのですが・・・。
A: バイアグラ(r)は食後に服用すると血中の濃度があがる時間が遅くなり、効果が遅れる可能性があることが分かっています。食前に服用するか、食後2時間程度を経てから服用してください。
また、薬を飲んでから1時間程度たたないと効果があらわれません。服用時間を工夫してみてください。また、日本では承認されていない100_r錠を海外から個人輸入し、自分の判断で服用して重篤な副作用がおきています。効果がないからといって自分の判断で薬を増やすことは危険です。もし効果があらわれないようでしたら医師とよく相談してください。
《適正使用のためのインフォメーション》
※クエン酸シルディナフィル(バイアグラ)
クエン酸シルディナフィル(バイアグラ)は、勃起不全治療薬として、日本では平成11年1月に承認され、3月から発売が開始されている。承認前より本剤は海外から個人輸入等により持ち込まれ、硝酸薬と併用した患者の死亡例が報告された。承認後も、個人輸入や友人からの譲渡など医師の処方を受けない自己判断による使用が後を絶たない。
厚生省は、医薬品等安全性情報No.149(平成10年8月)及びNo.156(平成11年8月)の2回にわたってバイアグラの副作用について注意喚起しており、薬局薬店においては、使用者及び使用希望者に対して適切な対応が求められる。
*硝酸剤、一酸化窒素供与剤〔ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビドなど〕の併用は禁忌とされているが、併用により急激な血圧低下を招き死亡例を含む心筋梗塞など重篤な副作用が報告されている。本剤投与前に心血管系障害の有無を十分確認する必要がある。
*承認後7ヶ月間で厚生省に報告された心筋梗塞10例を含む副作用症例33例のうち、医師から処方を受けていたことが確認されているのは8例のみで、その他は自己判断による不適切な使用であった。※医薬品の個人輸入について医薬品の個人輸入については、そのすべてが自己責任となる。国内で承認・発売されている品目と異なり次のような問題が生じる。
(1)個人輸入される薬は、海外でも医師の処方せんが必要な医薬品が多く、これらを医師の指導によらず自己判断で安易に使用することは、重篤な副作用を招くおそれがあり危険である。
(2)外国語で記載された製品表示・添付文書を見て適正に使用することは困難である。(用法・用量、使用上の注意を正しく理解できるか。)
(3)副作用が生じた場合に、望ましい治療が受けられるとは限らない。(駆け込んだ医療機関に、日本で未承認の医薬品についての情報があるとは限らない。)
(4)医薬品副作用被害救済制度の対象外であり、副作用が生じた場合の医療費・医療手当など救済給付は受けられない。(国内承認医薬品については、正しく使用したにもかかわらず、入院を必要とする程度以上の副作用がおこった場合、医療費・医療手当などの救済給付が受けられる。)
Q: リアップ(r)を使用しはじめて2ヶ月になりますが、あまり効果がありません。続けるべきでしょうか。
A: 毛髪の成長は時間がかかり、また個人差があります。すべての人にふさふさと毛が生えるわけではなく、産毛が生える、脱毛が止まる、毛が太くなるという効果も含めて数十%以上の人に改善が見られます。この薬の有効性は6ヶ月間の使用で認められたものですので、6ヶ月間は続けてみてください。
しかし、1年以上続けて効果がないと判断したら、それ以上続けても効果がでないことがわかっていますので、止めたほうがよいでしょう。
Q: ラックビー(r)はビフィズス菌だと聞きましたが胃酸で死なないのでしょうか。
A: 空腹時の胃の中は強酸性(pH1.2)のため、その条件下ではビフィズス菌は生存しにくいのは確かです。ラックビーには大量のビフィズス菌が入っていて胃に入るとほとんどが死滅しますが、その一部は生き残って腸まで運ばれて作用します。
なお、食後の胃の中は、空腹時よりも酸性が弱まっていて、ビフィズス菌は空腹時より死滅しにくくなります。服用してから2~3日すると腸内でビフィズス菌が増えて効果が出てきます。
Q: 胃腸薬でも食前に服用するものと食後に服用するものがあるようですが。
A: 胃痛や胃酸過多を対象にしたものや、治療を目的とした漢方製剤は食前、食間に服用するものがあります。
一方、食べ過ぎ、飲みすぎを目的としたものは消化剤を主体としており、食後、食間に服用します。しかし、処方の内容によっては、どちらでも服用できるものがあります。
Q: 高血圧症のため医院で投薬を受けた。2日目で血圧が下がったので服用をやめてもよいか。
A: 血圧が下がったのは薬のせいで、高血圧症が治った訳ではありません。服薬を止めるとまた上昇するので、医師の指示に従ってください。
Q: 剤形によって効果は違うのでしょうか。
A: 吸収する速度に差はありますが、効果には差がないので、飲み易い剤形でかまいません。
Q: 痔の座薬で痛みも止まるか。
A: 痛み止め、消炎剤、血行を良くする薬が入っているので軽減します。
Q: 車の酔い止めを飲むとよく眠れるのでほしい。
A: 本来の使い方ではありません。副作用等が現れることもあるので、そのような使い方は、止めて下さい。
Q: 手の指、手のひらがしびれる。ビタミンE製剤を3か月ほど服用しているが改善がみられない。このまま、続けてもよいか。
A: 病院でしびれの原因を調べた方がよいでしょう。
Q: 食べ過ぎて胃がもたれたので、手元にあったH2ブロッカーの胃腸薬を飲んだが、あまりすっきりしない。
A: H2ブロッカ-の胃腸薬は、胃酸の出過ぎを迎える薬で消化剤は入っていません。食べすぎて胃がもたれる場合は、消化酵素などの入った胃腸薬を服用したほうがよいのです。
Q: 精製水には「日本薬局方」と表示されたものと、表示されていないものがあるが、どう違うのか。
A: 日本薬局方精製水は、その品質を確認し、医薬品として出荷されたもの。表示されていないものは、医薬品ではありません。
Q: 鎮痛薬を1回飲んで効いたが、あと2回位、予防的に飲んだほうがいいか。
A: 鎮痛薬は、予防的に飲むものではないので、止めて下さい。
Q: 内科に受診したところ、バファリンが処方された。頭痛はしないので、飲まなくてもよいのだろうか。
A: 医療用のバファリンは頭痛の鎮痛薬ではありません。
Q: 尿素軟膏・クリームを顔につけてもいいか。
A: 本来、尿素入りの軟膏やクリームは刺激が強いので、目立たないところに付けてみて、しみたり痒くなったりしなければ使用できます。目や口のまわりなど、皮膚の薄いところには付けないで下さい。
Q: 尿糖検査薬で、どのくらい糖が出ているかわかるか。
A: 量を測ることはできません。糖が出たら、病院で検査してみて下さい。
Q: 妊娠検査薬で、薄く色が出ただけでも陽性か。
A: 陽性の可能性があるので、専門医に相談して下さい。
Q: 妊娠検査薬は、確実に妊娠判定ができるのですか?
A: 精度はかなり高いといわれています。ただ生理予定日があいまいな方は検査が陰性であれば1週間後に必ずもう一度検査をして下さい。
ただし、不妊症の治療や子宮外妊娠、流産の危険性のある妊娠でも陽性になることがあります。陽性の判定が出たらすぐに産婦人科を受診してください。
Q: 妊娠検査薬は、尿だけで確実に妊娠判定ができるのか。
A: 尿を使って判定します。使用上の注意をよくよんでからお使い下さい。また、確定診断は、必ず医師にしてもらって下さい。
Q: 疲労が激しいので、ドリンク剤を2本飲んだら効くか。
A: 1日1本の用量を守り、あとは、栄養と睡眠を十分とって、体調を整えて下さい。
Q: かぜで熱があるが、友人に滋養強壮ドリンク剤を服用するとすぐ治るといわれたので、服用したい。
A: 滋養強壮ドリンク剤は、かぜ薬ではないので、一般用のかぜ薬を服用してください。
Q: ドリンク剤を毎日飲んでいるが、先日かかりつけの医師から、血糖値が高いと言われた。
A: ドリンク剤には、かなり糖分が含まれているので、毎日飲むのは止めて下さい。疲れがたまっている時だけにしたほうがよいでしょう。
Q: 病院で処方された血圧降下剤を服用中であるが、知人は薬は恐いから飲まない方がいい、それより玉葱を食べれば血圧は下がるという。ある日2個の玉葱を油炒めにして食べたら血圧が下がったので、もう薬は飲まなくていいか。
A: 玉葱を食べて下がった血圧は1~2mmHgぐらいとのことですが、血圧はちょっとしたことで10や20ぐらい変動してしまうのが普通です。これから考えると、玉葱効果は誤差の内に入ってしまいます。いま服用している薬は特に問題が無いようですから、このままもう暫く続けて服用してください。
Q: かぜ薬の種類はいろいろあるが、どのような違いがあるのか。
A: 現在、かぜの原因の8~9割がウイルスによるものだといわれていますが、ウイルス自体に効く薬はほとんどないので、症状に応じた薬を服用する対症療法が行われています。大きく分類すると、鼻炎薬、解熱鎮痛薬、鎮呟去たん薬、かぜ薬(総合感冒薬)の4種類がありますので、症状にあった薬を選ぶことが大切です。また、2種類の薬を併用する場合には成分が重複することもありますので、薬剤師によく相談してください。
Q: 鎮痛・解熱剤は、痛みだけで熱がないときでも服用しても差し支えないか。
A: 差し支えありません。
Q: 薬の箱の効能を読むと、「熱、痛み」と必ず両方書いてあるのはなぜか。痛み止めに使いたいのであって、熱はないのだが。
A: 飲み薬の痛み止めと熱冷ましは、解熱・鎮痛・消炎剤と言って強さの差はあっても、いずれの医薬品でも3つの効果を併せ持っています。ただし、熱があったり痛いところがある場合に効くのであって、例えば平熱の人が服用しても、いつもの体温から下がってしまうことはありません。
Q: 薬を飲んで効果がでる時間はどれ位ですか。
A: 個人差や薬によっても違うので一概に言えないが、飲み薬の場合10~30分で効きはじめます。
Q: 薬局や薬店で購入する薬は、2倍量位飲まないと効かないと思うがどうか。
A: 効果の期待できる量を配合してあります。飲む量を守って下さい。たくさん飲んでしまうと、中毒やアレルギーを起こすことがあるので、絶対やめて下さい。
Q: パップ剤で、最近「インドメタシン含有」と書いてあるものがあるが、今までの含まれていない製剤と効能・効果が同一の表示になっている。使い分けがわからない。
A: 「インドメタシン含有」と書いてある製剤は、今まで病院でだけ使われていた痛み止め・腫れ止めの成分である「インドメタシン」を配合したものです。従来のパップ剤よりも効果は高いですが、かぶれることがあります。
また、一般にパップ剤を使う場合のように、ゆっくり冷やしたり、ジワッと暖めたりする効果はありません。その場合には、従来のパップ剤がむいています。
Q: 冷感タイプと温感タイプのシップ剤がありますが、どのように違うのですか。
A: 冷感タイプは冷やすことにより、血管が収縮して血行が緩徐となり、赤く腫れたり、熱をもった状態の炎症を鎮め、痛みを抑えます。ねんざ、打撲などの、一過性の痛みや腫れをやわらげるために使用します。
温感タイプは、温めることにより、血管を拡張して血行を良くし、炎症を鎮めます。内臓の病気がないときの肩こり、腰痛の際使用します。製品により、適応が違いますので、添付文書をよく読んで使ってください。