Vol.2988
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かがやけ薬剤師!
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■TOPICS■■■
・(中医協) 薬価算定組織、新創加算や再算定の見直し提言 - イノベ評価と適正化の観点から
■【冲永薬局 榎本 剛】の投稿記事■■■
『点眼液の保存方法2』
トラニラスト点眼液の冷蔵庫はダメだけど室温保存問題。
本家キッセイによりますと、昔の茶色いボトル時代に5℃で25週保存したところ、10本に1本結晶が析出したそうです。
24週までは問題なかったとの事でした。
これは主成分に結晶多型が存在するからであり、みなさんご存じの通り、ちょっと温度を上げても溶けません。
「実験段階でたまたま出ちゃったんじゃない?」
と聞くと、電話対応された方も確認したことがあるらしいです。
残液ののぞき穴からキラキラしたものが見えるそうです。
80℃まで温度を上げると溶けるみたいですが、それは製品の品質保証上問題があります。
じゃこの矛盾はどうなの?
明確な回答は得られませんでしたが、冷所で長期間保存すると結晶の析出が考えられるようです。
室温は変動するので、結晶が出にくいのではないかというのが、私とメーカー回答者との想像です。
おまけとして、これをジェネリックメーカーに問い合わせると...
「貯法は使用期限範囲での品質保存のために書かれている事。冷蔵庫等で保存しない事は、その上での注意喚起」
だそうです。
「じゃ冬に部屋の温度が冷蔵庫より下がっても大丈夫なの?」
「何で常温保存って記載にしないの?」
という私の意地悪な質問には、答えてくれませんでした。
当然ながら誰も結晶を見たことがなく、結晶析出のデータが無いので答えられないのです。
私はトラニラスト点眼液が発売になった時に、すぐ冷所保存、冷凍庫保存をしてみたのですがキラキラは見られませんでした。
そっか。
25週とか長期の実験が必要だったのか。。。
皆さんはこの情報、どのように服薬指導に利用します?
それでは皆様、楽しい休日をお過ごしくださいませ。