医薬品の妊婦・授乳婦の服用について
Q: 妊娠3か月の妊婦です。かぜ気味なのでかぜ薬を飲みたいのですが、大丈夫ですか。
A: 栄養をつけ、休養を十分とってください。妊娠初期から3、4か月の間は、薬の使用に気をつけなければならないので、なるべく飲まないほうがよいのですが、症状が重いようなら、産婦人科の医師に相談してください。
Q: 母乳で育児中であるが、市販のかぜ薬を服用しても差し支えないか。
A: 添付文書に授乳中の使用上の注意が記載されていない薬は服用して差し支えないが、一応医師に相談した方が安心でしょう。
Q: 授乳中であるが、かぜをひいたので薬を服用してもよいか。
A: 乳汁中に移行する薬もあるので、服用するときは、母乳を一時中止し、粉ミルクに変えるなどした方がよいでしょう。
Q: 乳児が鉄剤を服用している。母乳を与えているが、お茶を飲んでもよいか。
A: 問題ありません。
Q: 妊娠であるが、手あれにハンドクリームを使ってもよいか。皮膚から有害な成分が入ってくるのではないか。
A: ハンドクリームは心配ありません。
Q: 栄養剤(ビタミン剤、カルシウム剤)を飲むようすすめられましたが、妊娠しているので心配です。
A: 栄養剤であれば問題ないと思われます。ただし、普通に食事ができるのであれば、食事から栄養をとるほうがよいでしょう。つわり、妊娠中毒症、貧血などのため、栄養剤が必要と思われる場合は、医師に相談してください。
Q: 妊娠4か月の妊娠だが、テレビの見過ぎで目が疲れたので、目薬を使いたいが、胎児に影響はないですか。
A: 目薬の成分量であれば、問題はないと思われます。まず目を休めることが大切です。また、目のマッサージを行うことも効果があります。
Q: 妊娠して便秘がひどくなったのが、漢方なら安心なのでセンナを購入したい。
A: センナは医療品で、早・流産をおこす可能性があるため、妊婦にはなるべく使いません。便秘薬ではなく、乳酸菌製剤の整腸剤やヨーグルト、海草など繊維の多い食品で様子を見たらどうでしょうか。それでもだめなら、かかりつけの医師に相談し、指示に従って下さい。
Q: 妊娠中で便秘がちなのだが無理な運動もできない。よい下剤はないか。
A: 医師と相談して下さい。食事にも気をつけるようにしましょう。
Q: 妊娠3ヶ月使秘しているが浣腸しても良いか。
A: 浣腸は腸に刺激を与えるのでやめた方が良いでしょう。検診のとき医師と相談するように、それまでは繊維質又は牛乳などを飲んで運動をするようにしてください。
Q: 歯科で痛み止めをもらった。授乳しているが、子供に大丈夫か。
A: 母乳に移行することも考えられます。しばらくの間、粉ミルクにかえてみるのも一つの方法です。
Q: 妊娠5ヶ月だが、インドメタシン含有の外用薬を腰に使用してもよいか。
A: 妊婦に対する安全性は確立されていないので、妊娠中はなるべく使用しない方がよいでしょう。
Q: 妊娠初期に乗物酔防止剤を服用してもよいか。
A: 原則として服用しない方がいいでしょう。やむを得ない場合は、抗ヒスタミン配合剤を1～2回服用にとどめること。
Q: 子供の通っている幼稚園でインフルエンザがはやっているのですが、妊娠中なのでうつらないかと心配です。何かインフルエンザのお薬があると聞いたのですが。
A: 最近、インフルエンザにかかった初期に飲むと症状がひどくならず、早く治るような薬が日本でも処方薬として使われるようになりました。しかし妊娠中はなるべく薬を飲まないほうがよいのです。妊娠中はワクチンもよほどのことがない限り接種しないことになっています。お子さんと一緒に外出先から帰ったら必ずうがい、手洗いをする習慣をつけてください。また、なるべく人混みを避けてください。マスクを使用するのもよいでしょう。インフルエンザウイルスは湿気に弱いので部屋の湿度を保つことも大切です。
