新しい「くすり」が生まれるには、安全性や有効性について長い時間(一般には十年以上)をかけた研究開発や試験が行われます。この試験結果を国の機関(厚生労働省の中央薬事審議会)が審議し、医薬品として承認することで「くすり」が社会で利用できるようになります。
治験は、新薬を創るうえで欠くことのできないものです。この制度は、被験者である国民(患者)の理解と協力なくしては成り立ちません。治験について正しい知識とイメージを持つことは、治験制度のメリットを有効に利用すると同時に社会的な貢献に参加できることにもつながります。
1) 非臨床試験
動物を対象として「くすりの候補」である物質の効果、作用、毒性など、生体に対する影響について試験を行います。
2) 治験(臨床試験)
動物に対する試験の結果、一定の有効性が期待でき安全性に問題がない場合、人を対象とした試験が行われます。この人を対象とする試験が治験(臨床試験)と呼ばれています。
治験は、次の三段階に分けられており、それぞれの段階で有効性と安全性を確認しながら進められます。
@第1相試験(フェーズT)
健康な成人(志願者)を対象に、物質の効果、作用、安全性について試験をします。
A第2相試験(フェーズU)
少数の患者さんを対象に、くすりとしての有効性、安全性を確認しながら、使用する量、使用方法、使用期間などについて試験します。
B第3相試験(フェーズV)
より多くの患者さんを対象に、くすりの有効性と安全性について最終的(臨床試験として)な試験をします。この段階では、プラセボ(効果のない偽薬)との比較試験が行われます。
3) 承認審査
厚生労働省の中央薬事審議会において、申請内容(全ての試験結果)について審議され、「医薬品」として適正と判断された場合には、製造販売が承認されます。
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